2014年10月28日火曜日

おもしろいは伝えるより味わうほうがおいしい

結局のところ・・どんなに美味しいものも、食べている本人しかその味は解らないわけで、
どんなに美しい写真や映像も、どんなに巧みなコピーによって伝わった気になっても、自分の舌やお腹には何の刺激も与えられてないんだ。

 難しいからと言って止めてしまう人。はなからやろうともしない人。
それも好みだから他人の選ぶ事に何も言いたくない。

但し私はこんな面白いことはどんどん人に伝えたいし、なぜなら、頭だけ働かせて「へ〜」と、好奇心だけで 済ますのではなく、実際に身体で体験してみて欲しいと思うのだ。

▼これは2つとも同じロクロの作品。しかも同じ窯から出てきたもの。左は無釉の灰かぶり、右は白化粧。
棚板一枚の差で天と地ほどの別の人生を歩むのかなぁ・・と。

PA282913th

▼熾で焦げて自然釉がたれるほどついた徳利。
この窯では大きく2種類の薪を使った。下層に乗っているのはあそこの松だな、上層の色はあそこでいただいた杉だな。

PA282914th

▼窯中段これは思うように白くならなかった猪骨灰入りの藁白。
厚くたれたところだけ淡雪のようになっている。あの時食べた猪の骨。Kさん擦り方あまかったけど大丈夫だったみたい。 

PA282920th

▼この固い釉をバッチリ溶かしてくれた薪は凄い!Tさんが焼いてくれた籾、未だに役立ってます。
しかもこの斑点は砂鉄混じりの小濁の土。細かいメッシュを通したあれだ。 

PA282918th

▼この色は大好きです。カオリンを入れたマット釉。ベースはNさんの雑木灰に鉄を更に足す。還元がかかると見事に青鼠色。
強度は弱いけど自分で掘った土ならではの表情が出てくれる。 

PA282916th

 

これらの全ての作品、つい先日同じ薪窯から出てきたもの。
花を入れて飾ったり、料理を入れたりしてみたいが、きっと一番美味しく感じるのはやった本人なはずだ。 

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