2024年1月5日金曜日

料理の行き先へ 〜SDGsについて〜

 料理を作る人はSDGsと言ってもピンときません。

・食材を大切に扱う
・丁寧な仕事をする
・食べる人の健康に気を使う
・素材選びに気を使う
・季節感を大切にする
のことです。例えば

でも、プロが作るんでしたら、これからはより科学的なアプローチが必要ではないですか?

業務用食材を一般の方が手に入れ易くなっています
下手すると、料理屋さんで普段口にしているそのものがあったりします

キッチンカーブーム、おうちカフェブームと言いいますか
誰でも最初はアマチュアです、起業という門を自らくぐっただけでも私は尊敬します

今、食を販売する人はいろんな動機や事情で溢れかえっています
給食産業から、大企業のフランチャイズ、個人の料理店、NPO法人、庭先に加工所を作って惣菜を作る人まで
老舗も、ベンチャーも、チャレンジショップのクラブ活動もみんな料理を作ってお客様に提供している

「科学的アプローチが必要では」は、ここに起因します

料理を作る人にとって先の5つ程の留意点は、どんな立場であっても多かれ少なかれ心がけていることです
そうではなくて、もっと詳細に分析して評価をすべきではないですか?ということです。作り手も消費者もです

・食材を大切に扱う でしたら、
賞味期限、廃棄量、リサイクル率や方法、収穫から消費までのプロセス、自主的なコンプライアンス・・

そんなとこまで知ったこっちゃ無い、と言われるかもですね
いや、それならそれでもいいんです。それも評価されるようにすべきです
なぜなら、プロだからです
誰がこんなこと考えて、実行してくれますか?
当事者が、覚悟してやるしかない
それがSDGsです

https://welleating.myoko-web.com/2023/12/sdgslunch-of-future.html

2023年7月16日日曜日

プリンへの思い

 プリン、カスタードプリン、プーダン、プディング、クレームカラメル・・


これまでにたくさんプリンを作ってきましたが、行き着くところはシンプルじゃないですかね。

でも人間ですから、気分は移ろう。

いつもはプーダンだけど今日は Crème caramel かな、などと。


砂糖の焦がし具合とか、煮詰め具合とか、その量。

加熱温度や時間、湯せんの湯の量。これらは熱がどのように材料に浸透したかのことです。


ドライオーブンなのかウェットなのか、スが入るほど力強く膨張させ表面をうっすら焼いてみるのか、安らかに眠るかのごとく気づいたら形になっていた、にするか、お隣はふるふるなのに私はぷるぷるだわ、など。


合わせる料理、食べたい気分、作りたい気分。

一人で作る、妻と作る、教室で作る。

昨日作ったもの、一昨日作ったもの、5日も経って染み込んじゃったとか。


型の素材だってあるし、形も最近のブームがある。

祖父の代から受け継いだ型2種類、30年以上使い込んだリング型は、誰がこんなにボコボコにしたんだよと毎回心でつぶやきながらも、お皿にあけるとツルンとしてホッとする、もちろん食器も今日はこれで、みたいな。


シンプルでもこれだけのものがあるのですが、私には全部その時のプリンで関心が止まない料理です。

配合?

ヴァニラは?

結局そこはあまりどうでもないのかな・・それよりもなるべく余計なものを入れたくない的な。


相応のタイミングで食べると、脳みそが溶け出しそうなくらい、言葉で置き換え不能な幸福なしめくくり。それ故、前の料理のリカバリーであっては嫌だ


何個分のカラメルは何グラムのグラニュー糖とか、カラメルソースを常備してた時期はそちらに回すので気にもしなかったけど、最近はようやくレシピも定まってと言ってもまた気分次第で変わるのかな、でもいつか私の幸せレシピを共有したい


ものすごく美味しい、プリンばかりじゃないけど、プリンはすごい、このプリンがいい。

2022年3月3日木曜日

料理は文化づくり

見たもの、聞いたもの、そのかすかな記憶を頼りにイメージの中で料理を作ることがある

昔、私がまだ小学校低学年のころ、近くの神社のお祭りに連れて行ってもらった時に見た、焼きそばの屋台。鉄板の上で2枚のヘラを使い、手際よく作る姿。”ジャーッ”という音、もうもうと上がる蒸気、ものすごくいい香り。
その味はと言うと、家やレストランで食べるものとは全く異なる美味しさがあって、その「美味しさ」の解読のために食の仕事を抜けられなくなったと言っても過言では無いと思っている。
「この屋台の焼きそばの味はどうやったら再現できるのだろう?」
このようにして、思い出すたびにモヤモヤする「屋台の焼きそばの味」を求めて、特別な意識もないまま探求の旅に出ていた。

粉末ソースの焼きそばが、スーパーに並んでいたかどうかは覚えていない。ウスターソースの時代だ。
中濃ソース、とんかつソースはかろうじてあったような覚えがある。
家は料理屋だったので、ラーメンの生麺はあり、トンカツ用のウスターソース、塩コショウ、オムライス用のケチャップもある、とりあえずそんな所で挑戦した。
麺を茹でては失敗し、ウスターソースでびしゃびしゃになり、ケチャップを投入。
塩、砂糖、こしょう・・と、どう組み合わせても美味しくないし、味がどんどん濃くなっていく。
あの色、匂い・・。少し違う、ではなく全然違う。そして、再びお祭り屋台の季節がやってくる。それが繰り返された。

数十年たった今、この思い出を振り返ってみる。
「調味料の違いや特徴」、「美味しく感じるために必要な材料」、「旨さに対する人間の感覚」など、いろいろ学べたと思うが、それより増して、情報や出来合いのものに頼らずに、しかも長い時間をかけて工夫を繰り返した、貴重な体験からいただいたお土産のありがたさに気づくのである。
申し上げたいのは、今それを求めることが「非常に困難な社会である」ということ。

無いからこそ生まれる文化がある。いや、無いからこそ文化が生まれる

昔と比較しても始まらないことを言うが、
戦後の日本と言えば、過去の歴史と新しい文化が入ってきた時代。
道具にしても、食材にしても、食べ方にしてもそう。
ラジオやテレビ、新聞と限られた情報の中で、見たり、聞いたり、お茶飲み話で情報が拡散していく興味津々な異文化が、貧しさと、気候風土の違うそれぞれの地方において、農業や漁業という食を生産する暮らしの中で、それぞれが全て同じように地域や家庭に浸透していきようはずがないことは言うまでもない。

地域固有の文化が発酵、熟成していく。
さらに、家ごとの週間(伝統)が、家族の好み、親戚やご近所の交友の中で、楽しくおかしく、そして嬉しく作り上げてきた。それは私たちの心の中のさまざまな思い出が証明してくれる。
食の文化。これは自分たちの手を通して、自分たちに合わせて、工夫して作られることが肝心なのだ。

過去のたまたまのおかげと、黙認してよいものか

さて、今は情報があるから迷わない。そもそも苦労するまでもなく手に入る。
選択するのに迷わされるだけで、努力はもとより考える余地が無い。
そして、見た目の判断で一瞬のうちに拡散され、次々と新しいものに変わっていく。世の中全体がそのようだ。
それには大いなる希望があるため全否定はしたくないが、その一面においては、私は全く魅力を感じない。
何がいいのか、何が楽しいのか、何がおもしろくて嬉しいのか。

おそらく、だが、それを当たり前として生活を始めたミレニアム世代以降の価値観は、それでも新たな食文化を生み、担っていくのだろう。そこで、自分に何ができるのか。
過去の、面白くもへんてこでも工夫して作り上げてきた食のストーリーを文化財として伝えることか。
新たな創造の道に活かすべく機械学習に加担すればいいのか、そうでなければ、ただ食い物にして自分ひとりの思い出として墓に持ち込めば納得か。

これだけは伝えたい。
料理は文化づくりである。そして料理人にはその使命がある。
どのように作るか、伝えるか、は人それぞれであるが、決してあきらめず、研鑽し、精算したら社会が半歩でも前に進んでいけるようにしなければならないのである。
人口減少も、コロナも、気候変動による世界的な食料危機も、そして未来の食文化の懸念も含め、自らに戦おう。

2020年7月24日金曜日

#0 村シェフ 動画配信はじめます

新型コロナウイルス感染症対策のために、3密を避けた新しい生活様式になりました。
私のいくつかの料理教室も休業になり、受講生の皆さんのお顔を拝見しなくなって4ヶ月経ちました。

もうかつての教室は行えなくなるのでは?
「大勢で学びながら食する嬉しさや、本物の手作り料理の素晴らしさをお伝えしたい。」
不安と心配のなかで考え、Youtube動画で村シェフをご覧いただく取り組みを始めることにしました。

過去に私の講座に参加いただいた皆さまには、懐かしくご覧いただければ嬉しいです。
そして現在お休みさせていただいている講座の受講生の皆さまには、せめてもの気持ちです。
また、遠方や初めての方は、この機会に私のレッスンに触れていただければ幸いです。

地方の食文化、西洋料理の基礎、レストランのテクニック、家庭で役立つ賄い料理など内容はさまざまです。
ホテルやレストランで働いた経験や、職業訓練校で20年間指導してきた調理師に必要な調理の基本を、生の言葉と実際の動きでお伝えします。食に携わる方に大いに関係があるサステナビリティやダイバーシティ、そしてやきもの、たまにズッコケ料理も楽しんでいただけるかな💦

映像制作は私1人で行っており手探りで未熟なため、お見苦しい点についてはご容赦ください。
ただ、私が使わせていただいているキッチンで行えるので、これまではお見せできなかったものも工夫して挑戦してみています、気楽にご笑覧ください。
それでは、村シェフの動画をお楽しみください。

Youtubeチャンネル「村シェフ」
https://www.youtube.com/channel/UCIDsPkshdFD3p3AkMy3aYAQ/

(#0 村シェフ 動画配信はじめます)

2019年3月7日木曜日

ジビエ調理のリテラシーについて

ネットを始めとして、情報が多いですね。
多いことが悪いことでは無いのですが、自分で検証したり、経験を積んで技術を習得することなく、情報に頼った判断をしてしまうことが本当に危険だと思います。また、SNSでシェアされて、それで認知されているように思ってしまうことも怖いです。
例えばジビエをおいしく安全に食べることついて、私が大切だと思うポイントを10点並べてみました。(自家消費のかたは自己責任でやっていただいて問題ありません。)
ところが、プロの方でも(プロを自負しなくとも販売しているかたも同様)知識不足だったり、違いが分からずにお客様に提供していることが少なくないと思います。
一部、給食調理やケータリング等で主流になっているクックチル技術も含まれます。

【野生肉の処理と加工の知識】
□衛生面の配慮やE型肝炎ウイルスの危険性
□味に配慮した下処理
□部位ごとの料理法
□個体差があることの意識
□真空低温調理のメリット・デメリット

【野生肉の熟成や保存について】
私はナイロンポリで真空シール、チルド庫でエイジング。ショックフリーザーで瞬間冷凍です。以下の条件で品質に大きく差がでます。
□冷蔵とチルドの違い
□真空シーラーと脱気シーラーの違い
□ラップフィルムやポリ袋とナイロンポリ袋の違い
□エイジングの意味や必要性、ドライエイジングの危険性
□冷凍ストッカーとショックフリーザーの違い

◎食肉処理業と食肉販売業の許可を受けた施設で処理、販売されたものを、営業許可を受けた飲食店舗でなければ、料理としてお客様に提供できないことは大前提です。

2018年7月20日金曜日

フードプリンターが料理を作る時代に

ポッドキャストサーフィンをしていたら、こんな放送を見つけました。
「フードプリンターが料理を作る」
なんと、衝撃的!?と思いきや、よく考えてみたら、今の食べ物の殆どは工場で作られてるという事実に触れ、私達はそうじゃない食品を味わうため、レストランにたまたま出向きシェフの手料理を味わっているのだ、というのです。
確かに家で手料理を食べているようでも、出来ているものを温め直したり、組み合わせているだけの場合も少なくありません。
さらにそれは加速して、やがてあらゆる食糧がフードプリンターで印刷される時代がくるはずだ。ということですが、どうお感じになりますか?

課題解決のメリットも上げています。

  • 必要な時に必要なだけ作るためにロスが無く、無駄な料理を作らない。
  • 調理時間にばらつきがなく短時間であるために効率が良い。
  • その場で食べるために保存料などが不要になる。

フードディスペンサーの時代ですね。

これからの世の中は単にイメージで判断するのではなく、じっくり自分で考えて選んでいくための道具や、ものさしを個々に持っている必要があるのではないかと思います。


(以下は放送を音声認識アプリでテキスト化したものを、手入力で修正したため多少の間違いがありますがお許しください。)

音源はこちらです。  
 → https://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/eva/eva106_0407.mp3

ウェブサイトはこちらです。
 → https://www.tfm.co.jp/podcasts/eva/month.php?month=201804

【東京FM エバンジェリストスクール!/第106回/2018年4月8日】


東京 FM エバンジェリストスクール4月7日放送分のポッドキャストをお届けしましょう。フードプリントですね。3Dプリンターですね、とにかく進化しているんですよね。もう何年も登場して立っているわけなんですね。私たちのいろいろなものを作るようになってきました、という流れの中でですよ、いよいよ食料を作ると言うんですね。現実にはですね、クッキーをはじめとするお菓子類と、パスタなどなどは、ほぼ出来ているという感じですね。
ま、ほぼ出来ているというのは技術的にはできていて、それがじゃあ、お店で展開されているかとか、まだそのようにはなっていないんですが、これあのやがてですね、あらゆる食糧が3 D プリンターで印刷されるようになるはずなんです。
で、この話をするとですね、いやそんなのまだまだという意見ともう一つは、え〜そんな食事なんて3 D プリンターで、というふうには思われると思うんですけど、冷静に考えて頂きたいんですね、今の食品のほとんどは工場で作られているんです。工場で機械が作っている食品がほとんどなんですよ
私たちは、そうじゃない食品を味わうためにレストランにたまたま行って、あのプロの、あの有名なシェフの料理を味わうという体験をしているわけなんですけど、やがてそれはどんどん全部機械化できるようになるって言うのは、多分自然な流れだと思うんですね。ですからフードプリンターの世界っていうのは、まだまだこれからではあるんですけど、色々な問題解決をしてくれる手段として注目されているんですね。
それは食事を作るということではなくて、「無駄な食品を作らない」ということなんです。だから食糧問題。すごいですね3 D プリンターが食料問題を解決するわけですよね。ま、それ以外にもですね、3 D プリントをして食品を作ってそれを食べればいいわけですから、調理時間が非常にこう何て言うんですね、ばらつきがないという、3 D プリンターで印刷する時間になるわけですから短くて済むわけですね。
で、すぐに食べれるわけですから、例えば保存料であるとかそういったものを使わなくても済むので、実は良い食品ができるのではないかって言われているんです。ただ問題は3 D プリンターを使う時の材料ですね、ようは食品を生み出すための素の材料、これが今非常に苦労しているという時代らしいんですよね。
でも多分 2020年のオリンピックの頃には、3 D プリンターが普通にダウンロードしたデータで食品を印刷しているんじゃないかな、という気がすますけど、まあ間違いなくそのくらいのレベルにまで来ていると思っております。

2018年4月21日土曜日

よもぎの仕込みで、働き方改革とか環境問題とか生産性の向上とか・・

よもぎの仕込み

収穫について

キッチンのすぐ近くです。遠くに取りに行ったりする必要ありません。フードマイレージゼロは大切なことです。ほのぼのとした山菜採りは、環境にも優しいと思います。



今回は芽先の柔らかい部分だけです。
長く伸びたものでも、先端か、柔らかそうな葉を摘めばいいのですが、香りが一番いいのはこの時期だと思います。「フルーティな爽やかな香り」がします。

また、この時期を逃すと虫がついて、掃除が大変です。
春の芽は汚れが少なく、丁寧に取ればそのまま茹でられ、時間も水も節約できます。



スーパーの袋で軽く2袋。2人で1時間弱かかりました。

茹で方

直ぐにお湯を沸かして重曹を入れます。
泡の立ち方で重曹がどれくらい入っているかお分かりかもしれません。
ほんの少しです。

重曹を入れる理由は、色を良くすることと、組織を崩して柔らかくするためです。
ぐらぐらと沸騰していることが大切です。



ひき上げるタイミングは時間ではありません。
今回は柔らかく、香りよく。
茎を指でつまんで簡単に潰れる程度で引き上げます。
食べてみても葉の繊維は多少残りますが柔らかく美味しいです。



水にさらして1時間。もともとそれほどアクっぽくなく、直ぐに処理します。

擦り方

私のよもぎ料理は、笹団子にするか、ムースのようなものか、シフォンケーキやクッキーのような焼き菓子に混ぜる使い方です。
どれもよく潰れていたほうがいいので、細かく粉砕したいと思います。

私が使う「スムーザー」はミキサーよりかなり細かくなります。しかも短時間です。
すりこぎではやりきれません。



食品流通の分野の「コールドチェーン」について

コールドチェーンは、食材が収穫後直ぐに冷却し、消費者の手に渡り、加工するまでの間常に常に低温状態を保つことで、鮮度や品質を向上させる効果があります。
野菜の場合・・
《収穫後直ぐに集荷し洗浄冷却 → 箱詰 → 冷蔵 → 冷蔵車で移送 → 市場で売買 → 冷蔵車で移送 → 小売店で販売 → 消費者(業者)が購入 → 加工》
この間ずっと低温を保つ必要があるということです。
温度が上がったり、時間が経過するととたんに品質が落ちるためです。

私のよもぎは、収穫して直ぐ茹でてさらし、粉砕後直ちに袋に入れ、真空をかけ、ブラストフリーザーで瞬間凍結。
このシステムのおかげで、収穫からこの姿になるまでおおむね3時間でした。
さらにストレスが無く、高品質のものが充分できました。



これからの時代の食

安くてそこそこの材料を仕入れることをこれまでやってきましたが、それもそろそろ時代遅れではありませんか。

エネルギーの節約、時間の有効活用、生産性や品質の向上、地域内循環、それによって地方の課題を解決していき、互いの地域が支えあう。ここにしかできないことはこれなんだ、というものを示していく時代ではないでしょうか。
食もそうした位置づけにありますね。