毎年行っている地元素材の焼きもの。今年度は「小濁焼講座」として実施している。
焼けるかどうかも解らない、どんな色かも解らない、焼いてみないと解らない材料を集めてきて失敗も含めて楽しんでいる。
いや、多くの失敗の中から成功を探す作業。失敗すらも成功にしてしまう作業と言ってもいい。(小濁焼講座2014:土研究その2(結果)と釉研究報告)
プロは失敗は許されないとよく言われるが、思い通りの焼きものをこの条件で作るにはかなりの危ない橋を避けまくって通るか、割りきって成功率を1%でも上げていく様々な経験を積んでいくしか無い。・・の世界。
私はこんな葛藤の中でのものづくりが大好きで、それを乗り越えると必ず至福を味わえる時間がやってくる。私にとってはこれが正に美味しい経験なのだ。
皆さんはどうなのか?と思う。
本焼きして10%しか縮まない新しい土を見つけて感動すること。
あの時味わった猪の骨で安定した乳濁が起きた釉の美しさに見とれること。
さらにこれらで作った器で料理を盛りつけた時の喜びなど・・。
こんな価値を共有できるには実体験しか無いだろう。だから皆んなで一緒にやりたい、に繋がるのだろう。
大抵の人が気付かないことは本当の美味しさと言えないのかもしれない。
しかし分野は違っても同じような経験をもっている人に逢うと何か通じるものがある。そんな人ならこの美味しさをきっと解ってもらえると思う。
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