2015年10月1日木曜日

地給地足のこと。地域で産出するもので事足らす

豚肉加工品作りは、添加物や調味料の使い方が勉強になるため、日常的に食べているものがどの程度(安全性や品質)のものなのか納得できます。
塩の量や油の量も、計器などでは測れない、人間の身体や料理にとっての「必要性」が見えてきます。

自分で作るから安心安全では必ずしもありません。
そして突き詰めて行けば、この動物の飼料は遺伝子組み換えだ。とか、調味料の砂糖はどうせF1だ。とか、なります。
放射能とかいう憎き汚染は想像の外です。

私は「地給地足」。すなわち、地域で産出するもので事足らすことではないかと思います。
欲は人を成長させるものかもしれませんが、同時にそれを破壊してしまうものでもありますよね。内に向かうことも大切なのです。


2015年8月19日水曜日

思い出と文化 イナゴの佃煮

【イナゴの佃煮】

1)捕まえたイナゴは風の通りのよい網に入れて涼しい所で一晩放置。(フンを出します)
2)さっと茹でて水をきり、鍋で乾煎りします。(焦がさないように香ばしく)
3)後ろ足を付け根からと、羽根を手でとります。
4)酒、醤油、味醂、砂糖・・お好みの調味料で甘辛く煮て、汁を煮詰めます。

◎私は出汁を少し入れました。煮る時は一気に煮詰めずに、一度調味料で煮て自然に冷ましてから再び煮ました。

イナゴを捕まえたのも自分で作ったのも今回初めて。子どもの頃にいやいや食べた味の記憶をたどりながら作ってみました。

「こんな気持ちの悪いもの一生食べなくていい!」

実はそう思っていましたが、菅畑で元気に跳ねているイナゴを見た時、これはきっと身体にいいし、美味しいに違いない!
無性に調理してみたくなったのです。


炒って羽根をムシったあたりから、美味しそうな食材に見えてくるから不思議。
そして味がしみてくると、こわごわだけど味見をしてみたくなる。一つつまむと・・・うん、美味しい??
半信半疑ながらももう一つ・・・結構イケる!!

思った通り。美味しかった。




山菜や野の草、川魚やタニシや沢ガニを食べるのと同じように、里山の身近にある食糧を食べる。また一歩地域が近くなってきた気がします。
機会があったら、私と一緒に体験してみませんか。

※昔食べた記憶では後ろ足も付いていたし、羽根もあったと思います。それがまた気持ち悪い要因だったような気が。大量安価に作った輸入物だったのかもしれません。
自分で手に入れた安心な食材を丁寧に作れば、虫を食べるという客観的な思考から遠ざかっていくのが実感できます。
そしてまた「気持ち悪い」という感覚の脆弱なこと。
冷静に考えてみれば、海老もイナゴも似たようなモノじゃないかとか、動物の内臓のほうがよっぽどグロテスクじゃないかとか・・。むしろこんな発見と充実感をいただくと、是非とも日常化していきたい食文化、というふうに思えてきます。

思い出はアウトプットすれば文化なのだなぁ。